「絶壁君」と再会した。偶然でなく私が呼び寄せたものである。前にも書いたが彼は私の小学校以来の同級生で、理系が得意であった。再会して確認したが、私とは小学校から中学、高校まで一緒だったようである。中学後半からクラスも違っていたので、高校まで一緒だったとは覚えていなかった。
会社の求人開拓員が企業訪問した中に、60歳以上でも電気に強い人を希望しますとの訪問レポートの回覧が回って来て、それを読んで「絶壁君」にピッタリと思い、彼の名前から求職票を検索して、そこから早速彼の携帯に電話したところ、幸い会社近くを通りかかっているとのことであったので、立ち寄って求人票を見てもらうことにした。
間も無く到着して、席に来てその求人票を見せると、自分にピッタリやなあと言いながら、紹介を待った。先方に連絡して面接を依頼して了解を取り付けることが出来た。
それで要件は終了したので、彼に「私のこと覚えてるか」と尋ねた。今回はマスクも外していたので素顔のままである。「ああ覚えてるで、何かパソコンの調子が悪いんか?」と彼は12月の初めに出会った際の会話を覚えていたのである。
「イヤそれではなく、もっと以前の私の名前のキタムラで思い出さないか?」とたたみつけると、少し考えてから目を見開き「アア!キタムラか!」と所内がよく混んでいたので、ざわついている中で大きな声を出されたので、少し恥ずかしかったが、シッカリ思い出してくれた。
当時の模型電車の話をすると、彼も覚えていて、あれから模型飛行機に凝り、その後人力飛行機にも走ったことなどを話し出し、今も生野町では同型機が飛んでいるとの話しからジェットエンジンも手がけようとしたが、これはイギリスで先を越されたとのこと。その他例によって奇想天外?な話が次から次へ飛び出し、またもや楽しく聞き入っていた。彼は往時と同じ可愛い子供の目をして話入っていた。