第一話
ある国の王様が、国の業績が悪いので、不採算の部門を切り捨てることを部下に命じました。
部下は王様の命令を素直に聞き実行に移して、国が直轄して営業しているお店を次から次へと閉鎖していきました。王様が他の国に自慢していたお店もその中に含まれていました。
ところが王様のお城の中の工場で、それらの店のために商品を作っていた工場長さんが生産が伸びないことに気づき調べたところ、売り場が無くなっていることに気づきました。あわてて王様のところに行って報告をしました。
「どうしましょう?」と訪ねました。
王様は強い口調で言いました。
「それを考えるのがお前の仕事だ!」
第二話
ある会社の社長さんが部下の部長に言いました。
「働いている人が休めるようにしなさい。それがあなたの仕事だ」
それを聞いた部長は、課長を呼んで社長と同じように言いました。
「働いている人が休めるようにしなさい。それがあなたの仕事だ」
言われた課長は、すぐに係長を呼んで言いました。
「働いている人が休めるようにしなさい。それがあなたの仕事だ」
係長は、部下の社員を集めて課長と同じことを言いました。
「働いている人が休めるようにしなさい。それがあなたの仕事だ」
社員は、職場に戻って一緒に働いているパートタイマーに言いました。
「働いている人が休めるようにしなさい。それがあなたの仕事だ」
パートタイマーは、職場の派遣社員にこのことを伝えました。
「働いている人が休めるようにしなさい。それがあなたの仕事だ」
あくる日社長さんが、会社に来て驚きました。だれもその会社にいなかったのです。