六月尽の30日は
「総社」の輪抜け祭りである。朝の通勤時に時々ここの境内を通り抜けているので、この日の朝も通りかかると、正面参道に大きな茅を編んだ輪を4,5人の職人さんが立てかけているところだった。少し立ち止まってその作業を見ていたが、縄目の後も奇麗に、しかも丈夫に固定させていた。
会社の帰りに再度境内を通り抜けることにしたが、6月の22日から3日間あった「ゆかた祭り」を見ていたので、夜店の数は驚く程少なく、輪を抜けることが目的であるが、矢張り子供達を誘うには夜店の数である。夏場の風物詩である祭りであれば、もっと集客に力を注ぐ企画も考えなければと思った。昔はもっと夜店も多かったように記憶している。
この件に関して以前に聞いた話では、総社境内の夜店の場代が値上げしたとかで、テキヤさん達がボイコットしたとの話があったが、正しく本当かどうかは知らないが、この日の店は数える程しかなかったので、この話もその表れなのかとも思った。
浴衣祭りでは、肝心の神社が人混みでどこにあるかわからない状態で、神社そこのけで浴衣姿で夜店を楽しんでいる姿を見かけている。折角伝統あるお祭りがあるのだから、集客に配慮する施策が必要である。これから総社の夏祭りもあり、続いて姫路はお城祭りと続いて、お盆を迎え、収穫の秋には播州各地で秋祭りが続くことになる。伝統行事で一儲けをしようとする間抜けなはかりごとは、神さんのバチが当たる。
何としても、浴衣祭りの浴衣を姫路の夏祭り通して着られるような、そんな町のイベント作りをしてもらいたいものである。新調した浴衣が、浴衣祭り一回切しか着られないようなことをせず、それぞれの夏祭りでも使ってもらえるようにすれば、また来年新調されるかも知れないイベントに持っていけば、伝統の京都の呉服に対抗した姫路の浴衣も対抗できるかも知れない。若い女性のファッションの場を多く提供して上げることこそ、町興しに繋がり、町の経済活況につながると思われる。