先日大阪寝屋川市でまた痛ましい事件が起きた。小学校に17歳の卒業生が侵入し教員を後ろから刺し殺し、職員室に入って教員2人に切りつけ重症をおわせたという事件である。
先年の池田小学校の事件以来学校の安全が叫ばれ、改善されつつある時に、限界を感じるニュースであった。
そのニュースの中で、他の教員が「さすまた」を持って取り押さえようとしたと書かれていたが、新聞もテレビも報道するだけで、「さすまた」が何なのか解説も無く、絵も載っていなかった。
すなわち、世間では常識的に使われているのだろうか、自分としては余り使われてはいないように思うのだが、念のためにパソコンから「さすまた」を辞書検索すると、江戸時代の捕り物道具の一つで、U 字形の鉄金具に2~3メートルの柄をつけたもので、金具で相手の喉(のど)・腕などを塀や地面に押しつけて捕らえるものと書かれてあった。また漢字では刺股/指叉と書くようだ。
イメージ的には、時代劇の捕り物などで役人が持っていたようなものと理解する。しかしこれが一般常識と定着しているかは疑問だ。もっと解説や挿絵があってしかるべきだろう。
何故新聞記者や編集者は、「さすまた」を入れなかったのだろう。またテレビのニュースキャスターは理解して原稿を読み上げているのだろうか。不思議な感じがした。
ちなみに、弁慶の七つ道具で検索したところ、「薙刀、薙鎌、熊手、さすまた、木槌、マサカリ、ノコギリであったとされている。」と弁慶が背負った籠のの中に「さすまた」が入っていたので、変に感心してしまった。