12日は満61歳の誕生日であった。急遽家内が娘達に連絡して誕生パーティーを開くこととなった。ここまでなら昨年の還暦祝いと同じであるが、今回は息子のフィアンセも出席することになった。
この20日に彼女のご両親と初めてお会いし、ご挨拶することとなったが、本来ならその後の方が良かったかも知れないが、その2日後に家内が膝の手術で入院することになり、それからだと時間的にも空いてしまうので、娘達は早く会いたがっていたようである。
当初そのような席に彼女を呼んで紹介することを、渋っていた息子も、姉達の意見に押し切られたようであるが、承知して彼女が出席と相成った次第である。
私の誕生会の形を装って、彼女を呼び寄せようとの魂胆である。私達夫婦は1ヶ月ほど前に、息子が彼女を連れて来て、30分ほどの短時間であったが、お会いしており、初対面ながら私が高感度満点と話をしたものだから、娘やその主人達も早く会いたがっており、そのような場が設けられるのを待っていたようである。
帰社後入浴を済ませて、皆が来るのを待っていた。息子からは家内の携帯に19時頃帰るとの連絡が既に入っていたようである。先ず妹の娘家族が到着した。孫達から誕生日のプレゼントを頂いた。
続いてほぼ定刻、息子が彼女を連れて帰って来た。本命の登場である。玄関口まで迎えに出て、中に入ってもらい、先程来た娘家族を紹介した。娘の名前を姉と間違って紹介するドジをしてしまい、娘から叱られた。自分では普通の気持ちであったが、矢張り緊張していたのかも知れない。孫達は、娘から予め教えられたのであろうか、自己紹介をキッチリしていた。
終わるや否や、上の娘家族が到着した。1年生の孫は、何時もどおりに喜んで駆け込んで上がって来て、先に従兄弟が着ているのを知って、走って部屋の中に入り、遊び出そうとした矢先に、息子が正面に座っており、その横に見知らぬ女性が笑顔で座っているのを見て、何と急に硬直してしまった。立ったまま顔を下にうつ伏せ、声が出て来なくなった。後ろに回っていた私から挨拶を促したが、頭を下げたままで口をモグモグさせて、小さな声で何かを囁いていたので、「お名前は?」「学校は?」「学年は?」と一つひとつ尋ねて言ったが、先程の同学年の従兄弟とは少し幼さが残っているようである。続いて部屋に入ってきた4年生の兄は、さすがキッチリと挨拶をしていた。全員が揃ったところで、乾杯をすることとなったが、何時も発声をしているが、自分で「お誕生日おめでとう」とは言えず、「兎に角乾杯!」と言ったら、娘が「絵里さんとの出会いに乾杯」とフォローしてくれた。
さあもうそれからは、賑やかなことこの上なしで、2人の娘に混じって、この2人の主人の面白い話術で賑やかになった。乾杯の前に、息子は彼女の車で一緒に帰ってきたようであるが、本人は初対面であるからお酒を飲まず、車を運転して帰る予定であったが、皆が代行運転で帰れば良いとの意見で、息子も押し切られ、飲める口を持つ彼女に、ビールを進め一層和やかになった。
いつもはマイペースで食事をする息子も、今回は横に座っている彼女に気を使い、食事も進まず彼女をフォローしていた。明るいお嬢さんが我が家の一員に加わってくれることは、実に嬉しいことで、娘達もその主人も気に入ってくれたみたいで、このお正月が楽しみである。恐らくそこまで待ち切れず、家内の退院祝いを兼ねてとか、何かに口実を見つけての飲み会があるやも知れないぞ。