以前にも書いたが、障害者のSさんが21日から職場復帰した。足指骨折でまだ足内には金属が入っている状態である。これも骨がついて来れば抜く手術があるということである。
会社としての見舞金の支給申請手続きを出社日に行った。世間一般では傷病見舞金は入院中に支給するものと思われるが、この会社では快気祝い金となるようである。それなら支給要項にそのように書いておけば良いと思う。
10月の始めから入院し医師の診断書も当初から4週間と記載されていた。実はその時点で、上司にお伺いなるものを上申した。いわゆる稟議書である。
現在の傷病見舞金は10日間以上と30日以上とに分かれており、重複して支給しないとなっており、文面からすれば最初に10日間の見舞金を貰えば、入院等が長引いて30日を越してもその金額はつい払いしないこととなっているようである。
そのため、30日を見極めるために見舞金の支給を躊躇しているようであるので、医師の診断書により支給を決めるように打診した。
そうすると、上司は診断書で30日を出しても、もし実質20日になれば差額を返金してもらうのかと、細かなことに反論してきた。医師の診断書はどうにでも書けるものであると言って、仕事が増えることを嫌って却下としてきた。
かなり抵抗して、世間で言う見舞金は入院の当初に出すものであると言ったが、通用しなかった。かなりの押し問答をしていたので、回りの者が心配していた。結局あきらめて彼の入院中には見舞金を出すことが出来なかった。
出社してきたので早速、上司の認印をもらい許可をもらおうと大阪の本部にその申請書を送ったところ、社長不在の理由でストップが掛り、やっと昨日出金の運びとなった。
会社から3万円、従業員の親睦会から2万円と大金である。それを金封に入れて手渡したが、昼前に掃除の叔母ちゃんが、事務所に来て、「あの子は会社からのお見舞金を親に見せないで居るようだから、注意してやって欲しい」と言ってきた。冗談かどうかは知らないが、二人の間でそんな会話があったようである。知的障害と言ってももう大人であり、これくらいの分別はあると思うが、叔母ちゃんのいうようにSさんに言い含めておいた。
普通は当人に貰ったものであるからどのようにしようと勝手であるが、この場合出社前には母親がお菓子を快気祝いとして従業員に持って来てくれていたのであり、この段階では、見舞金は出ていなかったので、この会社は見舞金は無いものだと思っておられたかもしれないのである。また勤続が短いので同様に思っておられたかもしれない。
いずれにしても、会社からの見舞金は出ていることについては、親御さんに知って欲しい気持ちは、叔母ちゃんと同様の気持ちである。まあこの見舞金は最初からゴタゴタし通しであった。