昨晩帰宅して着替えようと部屋に入ったら、床の間に結納の飾りが緋毛せんの上に置かれてあった。
先日家内の退院日の大安に、病院からの帰りに専門店に立ち寄って買い求めた品が到着していたのだ。昨日が大安に当り、一旦結納は婿側で披露されてから、後日の大安日の午前中に嫁側に持参するようになっている。
店頭で見かけたのは、ショーウインドウに入って狭く並べられていたので、床の間に広げると、実に見事な飾りと化した。
息子が何もかも進めており、家内があれこれ尋ねたりするとご機嫌が悪いようである。このような両家の間で交す結納については、本人も勝手が分からない。当初は質素にするつもりであったようであるが、嫁側がお祭り所で有名な地に住んでおられることから、一人娘を出すに当たって周りからも種々照会もあることなので、形ばかりのものを出させていただくこととした。
5月に挙式予定であるが、正月にはお客さんもこられることでもあるし、飾っておかなければならない。ところが、指輪がどうも結納の日に間に合わないようであるが、少し遅れて出来上がるとのことで、お許しを頂いているとのことであった。
息子の姉二人は、結納も省略した結婚式であったので、今回は形ばかりをすることとなった。私達の経験はどうであったかを思い返したが、自分のことながら、スッカリ忘れてしまっている。家内の実家は京都であったので、家内のほうが何かとこのことを佳く覚えているようである。地域風習家系にも寄るだろうが、昔ながらの家間の結びつきが、ここからはじまるのだと思った。