連休明けの夕方の散歩。学校横の公園は連休には聞かれなかった子供達の大きな声が聞こえる。子供達が戻って来たようである。老犬の散歩にも小さい子が寄って来て「ワンワン」と手を差し出しながら駆け寄ってきたり、少し大きい子は飛んで来て、「この犬噛む?」と尋ねて来る。「大丈夫噛まないよ。その代わり舐られるかも知れないから」と言うと納得して、頭をなでている。犬も機嫌よさそうで、自分が主役とでも思っているのかもしれない。
早朝はこの公園では人に合うこともなく、カラスや鳩に出会う程度で、時折犬の散歩に出くわすことがあるが、こちらが吠えることは先ず無いというより、全く無い。今までも吠えられてばかりで、他犬が居ても我関せずで、他犬が近寄りたくて吠えているようである。
夕方は、このように小さい子に出会い、その都度子供のタッチをさせてはいるが、幼児だと何をしでかすか分からないと、犬の方が及び腰である。
この間も、「この犬はお婆ちゃんだから」と子供に言うと、可愛い顔をしているからお婆ちゃんには見えないと思ったまま正直に伝えていた。確かに表情はそうかも知れないが、目や耳、それに勘は本当に鈍くなっている。それに寝入っていることが多く、散歩に連れ出す際にも、勝手口のドアの開く音で目が覚めると思うが、それすら聞こえていないようである。だから寝ているところを揺り起こすと、飛び起きて来る。番犬など程遠い状態である。
15歳になる雌犬である。母親が知り合いから貰って来たが、早くから避妊手術をされており可愛そうな気もする。雄犬が居なくなってから急に老けてきたような気がする。毎日の散歩は渋々承知して付き合ってくれているようである。
散歩の途中で、他の犬と遭遇する時があるが、相手は鳴いているが、この犬は鳴いたことが無い。相手は室内犬のような血統書付かも知れないが、こちらは雑種である。食事も一日一回、人間の食べ残しを少し味つけ薄くして食べさせている程度のことしかしていないが、今のところ元気である。
昨日も1歳の孫が来て、相手をしていたようである。家内から聞いたが、怖がらずに片言の言葉で「ナゼナゼ」や「ジル」という名前を呼んでいたことを聞かされた。この兄は小さな時は、犬や猫が近づくと怖がって鳴いていたが、同じ兄弟でも何が好き嫌いの違いをきめるのだろうか。不思議な気がする。