「整理とはいるものといらないものを分け、いらないものを捨てることで、整頓とは必要なものをいつでも誰でも取り出せるよう、秩序だてて配置すること」と記されている。3Sや5S運動に出てくるトップの言葉であるから有名である。
前の会社に勤務していた際には、改善活動や小集団活動の事務局をしていたものであるから、PR活動の中でも良く出て来たものであり、安全衛生でも代表的な項目である。
それでは会社以外ではどうかと言うと、私の書斎での自己管理は駄目である。かなり整理して収納しているつもりであるが、いつかは目を通すことがあるだろうとファイル化しているので、収納スペースが足らない。パソコンで記憶されているので大丈夫だと思いながらも、紙ベースにして保存しているものが相当ある。パソコンにしても特に写真については整理出来ていない。溜まるばかりである。
そこに付けて、最近物忘れが進んでいるようである。今朝も孫に朝日新聞の天声人語の切り抜きを貼り付けようとノートを探していたが見当たらない。家内に預けたと思って探してもらったら、私のパソコン横に置いてあった。このところ自分で探すのが億劫になって来て、腰が重たく動かなく成って来たようである。老化現象だと自分でも認識しているので改めようとは思うが、何せ思い込みで、何でも「君に預けた〇〇は?」と先に口に出てしまう。「知らんでえ」と返答されるが、逆に家内が呆けて来たのかと思いたくなってしまう。最後に家内が見つけ出すと、いつも家内は勝ち誇った様に喜んでいる。最近は我が家の一員となった愛犬に、「ほらねランちゃん、また爺ちゃん忘れてたね」と話しかけている。そうだと相槌を打つように、「ラン」まで尻尾を振って同意しているようである。心なしか「ラン」は潤んだ目で寂しそうに見つめている。高齢者の一抹の寂しさを、この犬は前の飼い主から感じているのかも知れない。
まあ身の廻りの書類を少し捨てようと思っている昨今である。