昨夜衆議院の解散が決定した。参議院で郵政法案が否決になり小泉内閣が総辞職せずに衆議院の解散に打って出たものである。
それにしても不思議な解散だ。衆議院でこの法案は可決されて参議院に送られたが、審議の結果本会議で否決されたのだから、本来参議院を解散して国民の選挙での判断を仰げば済むことなのだが、参議院は解散が無いので衆議院を解散したものである。まるで江戸の敵を長崎で討つような、善良な衆議院議員さんは迷惑なことだろう。この炎天下でまたもや屋外に出ての選挙活動である。
選挙により選ばれて再度参議院に法案を提出しても、同じ構成メンバーであるので同じ結果が出るだけである。参議院の民意を汲むとなると任期満了まで待たなければならないので、数年間は不安定な状態が続くのであろう。
一方、小泉さんで無ければここまで行政改革は進まなかったであろうし、その功績は大きいと思う。業界の利権や利益誘導の官民癒着した従来勢力からは、官邸主導のトップダウンは疎ましいものであったようだ。
未だに談合等が取りざたされるのは、いかにその根っこが太く広がっている証である。いずれにしろ9月11日は選挙であるので、今回の判断を含めて、年金問題や税制改革でサラリーマンに増税を強いられている答申や、一向に進まない北朝鮮の拉致問題や、国連安保常任理事国に向けての外交政策など、郵政だけでない課題が山積している。自らの票で日本の進路を決めてゆきたい。