今日は七夕である。梅雨も開けやらぬ時期であり、台風接近と梅雨前線の活発化で大雨の注意がでているので、天の川の観賞とはいかないようだ。
七夕をいつもの通りネット辞書で調べると、「五節句の一。7月7日の行事。この夜、天の川の両側にある牽牛(けんぎゅう)星・織女星が、年に一度会うという」ことが記されている。さらに科学館のプラネタリウムの解説的に記すと「7月7日七夕の夜、天の川を隔てて輝く、 わし座 の1等星アルタイル(牽牛星)彦星と こと座 の1等星べガ(織女星)織姫が 一年に1度だけ逢うことを許された夜のことで、このお話は中国で生まれ日本に語り伝えられた伝説です。」ということになる。
子供の頃に覚えたのでは、2人は結婚して夫婦になったのだが、毎日仕事をせずに遊んでばかりいたので、天の川の両岸に引き裂かれることになり、年に1回のデートを許された日以外は毎日仕事に励んだと聞いていて、その再会の日が七夕というものであった。
今流に言えば、ハネムーンの間は、新婚ボケでも構わないが、後はしっかり働けということだろうか。
このカップルのように、政治的に分断されたのが朝鮮の人々である。朝鮮戦争後の38度線を境に南北に家族が分断され、離散した家族が、それぞれの国の政治路線によりその国に住まざるを得ないようになった。南北の交流もここに来て良くなってきた。
ところが、一昨日のミサイル発射を契機に、日本の在日朝鮮人会の南北和解が、凍結解除となったニュースが流れていた。折角の融和を母国よりも早く、日本で行われたのを喜んでいたのだが、どうも根は深いところにあるようである。
しかし、本国の離散家族も所在が確定しておれば、再会の可能性もあるが、拉致された家族には、かすかな少ない情報を元に生存を期待しながら、再会を模索している姿が胸を突く。
少なくとも、北は対韓国に対して拉致と離散を同一化して再会させようとしているように思える。拉致の家族と面会させれば、拉致問題は解決するとの戦略なのだろうか。
日本の横田さんご夫婦の毅然たる態度は立派なもので、終始一貫して私欲を捨てられているように思える。韓国の金さん一家のように、めぐみさんのお子さんにも会いたいのは、親族なのだから当然だろうが、他の家族のことも考えて行動されている。
今回も孫さんから、会いに北朝鮮へ来て欲しい旨、報道されていたが、一刻も会いたいのを我慢しておられるご様子を拝見して、一層胸を打つ。
七夕で再会できる相手がいれば、励みにもなるが、再会する相手の所在が隠匿され、捏造されては、まさしく人道上から世界に訴えなければならない。雨模様の空に、再会と平和を祈りたい。