機械などを分解して、点検修理することを「オーバーホール」と言うが、さしずめ人間の場合では、健康状態を総合的に精密検査するために短期間の入院や日帰り検診をする「人間ドッグ」がこれに当たるであろうか。
現在会社の製造ラインは、オーバーホールの期間中で、多数の業者が出入りして、機械のメンテナンスを行なっており、従業員も手分けして、その応援などに従事している。古い機械などはこの時期に取替えなどもしたり、新しい設備を導入したりしている。
人間では、先程の体のメンテナンスの「人間ドッグ」などにより不良箇所を見つけて、その後の治療行為となる。ところが、メンタル面や知識の充実を図ろうとしても、これは自主的、自発的なアクションを起こさない限り、変わり映えのしないまま同じ状態である。ややもすると、これらはいつでも出来るものとして見過ごされているようである。
新人教育では、「サラリーマンはプロである」と教育される。学生時代と違って、働くことによって給料が得られる。ところがプロ野球の「プロ」と違って、自己啓発は少ないようである。自主トレのように身体を動かすことこそしないが、プロである以上専門教育の向上を目指すことがあっても良さそうであるが、あまりなされていない。新聞すら読まず、テレビでもニュースを見ない人が多いといわれる。プロ野球の自主トレやキャンプは別だと思っている人が多いようである。
生活苦で余裕が無いとか、教育投資は子供の養育費で無くなってしまうとか、ネガティブの答えは多いが、それこそ「プロ意識」を出して、一流選手だけでなく、二軍選手もそれ以上に、頑張っておられるようである。私のような凡人は三軍、四軍の選手以下でしかないが、少しでも見習うことが出来ればと思うが、意志が弱く直ぐに挫折してしまう。その違いが仕事に現れてくるのだろう。