昨日の朝の通勤時に、いつもの山沿いの道に入ると少し高台になっており、刈り取られた田んぼの跡から新緑の芽が吹き出している。それらを覆うように空一面に白いベールが包んでいる。霧にしては車のフロントガラスに水滴も付かず、春の霞(かすみ)だろうかと思っていた。ひょっとして先日と同じく黄砂の一種だろうかとも思いながらカーラジオを聞いて運転していた。
丁度関西のローカル放送に切り替わって、アナンサーが放送スタジオの窓から見る大阪の街も白くかすんでいると言っていた。その後の天気予報で、気象予報士とのやり取りから、「この白いものは?」との問いに「靄(もや)ですね」と言っていた。自分としては「じゃあ、靄(もや)と霞(かすみ)や霧とはどう違うのか教えて欲しい」と思ったが、この女子アナは承知しているらしく、特に尋ねるでもなく、話に入って行った。
結局そのまま聞き流すように、会社に向かい仕事に入いった。昼食時の休憩でいつものようにパソコンを見ていて、先輩のブログの
「春霞」を読んで朝のラジオを思い出した。詳しく書いておられたので、一挙に問題解決である。更に朧(おぼろ)のことまで書かれてあったので、勉強になった。気象観測では視程1キロ以上の場合を靄(もや)といい、1キロ未満の霧と区別するそうであるが、春の定番の霞(かすみ)が文学表現であり学術的定義はないとのことには、驚いてしまった。
いつもながら歳時記ブログは読んでいて楽しいし、知らないことを判り易く紹介して頂けるので有難い。