お祝いをお金で頂いた時に、お祝い金額の1割を半紙に入れてお返しすることを「おため」と言うが、息子の結婚式が来月にあり、既にご出席を頂く方々にご案内を差し上げているので、日柄の良い日にはお祝いを持参して頂いている。
その際に「おため」のお返しをしている。これも結婚式前にお祝いを頂いた方にはお返しが出来るが、式の当日にご持参頂いた方には、受付でそのようなことが出来ないので省略して良いようである。一説には、式に出席して頂く方には引き出物のお返しがあるから、しなくても良いとのことである。今回も娘二人を嫁がせていた経験から息子の場合も、おためを予め準備している。
極めて打算的であるが、結婚式前と式当日では、祝い金に1割の違いがでることとなる。随分不公平なしきたりのような気がする。若い友人などは式当日の持参が多いようである。それと比較すると、親戚などは式の前の日柄の良い日に持参して来られる。予め持って行くからと、足止めをされる場合もあるが、わざわざ大金を頂くのであるから、不満を言っては罰が当たる。
それにしても、会社関係でも年長者ほど事前の祝い金を頂くことが多い。その都度「ため紙」が必要となる。考えようによっては、慣習的な節約方法であると思える。同じ祝い金を出すなら、前もっての出金の方が節約になる。ならば受け手は側は、「ため紙」等の経費負担を省略して、始めから1割減で出してもらうようになるかと言えば、そうも成らない。1万円のところ1割を控除して9000円を祝い金とすると、数字の語呂で「九」が「苦」になり駄目である。
それならば、一番喜ばれるのは、お返しなしの当日持参である。しかし、これは受付担当者の負担をかけるようになる。時には、お目出度い場所で、葬式の受付のように、封筒からお金を出して数えたりしかねないことにもなる。
ネットで見ると、
「おため」は昔は、丁稚さんが贈り物を持って、ご主人様の御供をしたので、丁稚さんにお駄賃を渡したことから来たと由来も書いてあった。
いずれにしても、アバウットな日本ならではの風習ではないかと思える。