リストラの宣告を受け、仕事のまとめと残った有給休暇の消化を天秤にかけ、結局有給を分散して取得することにした。要するに一週間程しかない有給休暇を使いきるよりも、業務引継ぎを出来るだけスムーズに出来るようにとの思いである。しかし普通は最低でも総務の仕事の引継ぎは1ヶ月程度は必要であると思うが、基本的に後任者が居なくて、形式的な上司に引き継ぐ形になるのであるから、一緒に仕事をして覚えてもらう訳ではないので、要領を文章化するに止まってしまう。果たしてどれだけのことが出来るだろうか。
間接部門の総務は、縁の下の力持ちと言われるように、黒子であり、それ自体が目立つものではないのであるが、会社がうまく行っている際には不要な部門とさえ言われてきた。
ところが、うまく行っている時には、労働基準法や福利厚生など問題は抱えているが、ウヤムヤに処理されてしまっているのが普通である。
不景気で労使関係に歪が入っている時には、矢面に立たされる。いくら人材育成や教育重視の労務政策を標榜していても、会社経営の指針によって朝令暮改のように変えられてしまう。使用者と労働者は2輪車の状態で、お互いが助け合って行かないとうまく舵取りが出来ないとの言葉は、正に不況期に入れば真相が見えてくる。
ともかく、有給休暇を消化すべく8、9日と連休を取った。6日の土曜日からだと4連休であるが、もっと早く計画されておれば、折角の休みであるから、家内の好きな格安韓国旅行も出来ていたかもしれないが、降って湧いたような休暇であるので、結局2日間だけの小旅行をすることにして、過去何度も利用していた
「鷲羽山下電ホテル」を急遽申し込み往復下の道を利用して行って来た。
平日という事もあったが、食事時には若い人は少なく、団体の方も年配者が多く、私達のような老夫婦連れが目立った。若いカップルも親と一緒の家族旅行というスタイルのようであった。
どこに行っても、老人である。団塊世代の人達が、正しく平日の旅行の主役のように思われた。私達夫婦も同じように思われているのだろう。