正月も最後ということで、家族揃って連泊していた下の娘のところと一緒に遅い朝食を取り、送り出してから津波が引いたように一遍に静かになった。正月の来客を含めての予定終了である。2日から終日子供の声が聞こえていたので、不思議な静粛さを感じる。耳を澄ませばどこか孫達の声が聞こえてきそうに、頭の芯に残っているようである。
どこか温泉でも行こうかということになり、時間はタップリあると言いながらも、もう昼前であった。一先ず出石のシルク温泉にでもと思って出かけた。播但道を使わず下の道で北上したが、さすが生野峠からは路肩に雪が残り、生野の町並みは雪景色であった。和田山に着いて12時を回っており、後小一時間程掛る出石行きを止めて、道路脇の天然温泉の案内に引かれて
「奥香(おうか)の湯」に入ることにした。一見スーパー銭湯の建物であるので、看板の天然温泉を確かめたが、県の証明書の様なものもあったので間違いないようであった。正月料金でも取られるのだろうと思って入ったが、日曜祭日料金も無く平日と変らなく安価であったので驚いた次第である。
矢張り駐車場も一杯であったので多数の人が入館していたが、丁度昼過ぎであったためか、食事時であったので浴槽の方は、比較的空いておりゆっくり浸かることができた。1時間程サウナや源泉に浸かり、美人の湯のように身体がスベスベになった。湯上り後も身体がポカポカして汗が滴りおちてくる状態であった。当初休憩して仮眠でもする予定でいたが、暖房も効いた部屋から早く出たかったので、そこでの食事もしないで出てきた。
直ぐ近くの
「但馬パオパオ」で蟹や海産物、土産物を見てから、そこのレストランで簡単な食事をしてから、帰り道にある
「海鮮せんべい但馬」に立ち寄り工場生産の見学と物品販売を見た。当初海鮮とあるのでエビせんべい位だろうと思って初めて入館したが、観光バスや大勢のお客さんが入っており、海鮮だけでない煎餅の種類の多さに驚き、またそれを試食させてその前に山積みさせた袋を取らせる販売であった。休憩コーナーではコーヒーが無料で提供されており、中にはそのコーヒーカップに試食の煎餅を詰めておられるお客さんもおられるのを2,3見かけたが、店員もその辺は見通しているのか、特に注意をするようでもなく、見てみない振りをしているようであった。
海産物なら蒲鉾や竹輪の
「ヤマサ蒲鉾」さんも地元では工場見学と試食販売をしているが、このようなメーカーの工場直売方式は取り扱う内容によりヒットするようである。
折角の正月の飽食を取りに温泉に浸かっても、このような試食タップリで珍しい煎餅に出会うとついつい食べてしまった。どうも食べ物の誘惑には今年も駄目なようである。